社員インタビュー
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スタッフ(社会福祉士、ピアスタッフ)
2019年入社
日本福祉大学卒業。在学中に鬱を発症し、治療生活中に地域自立支援センターみちを見つけ、通い始める。生活訓練に通い、自分との向き合い方を学ぶうちにしんのスタッフとして働きたいと考え、社会福祉士の資格を取得。現在はピア・スタッフとしてコミュニティカフェかかぽで働いている。
◆社員インタビュー
Q.鬱を発症した当初について教えて下さい。
A.鬱を発症してから、様々な医療機関や施設を利用しながら、なんとか完治したいともがいていました。けれどもいつまでたっても人が怖くて、外出も怖くて、鬱状態から抜け出せない自分への苛立ちもどんどん膨れ上がっていました。病気の自分が悪い。働けない自分が悪い。自分をずっと責め、どうすれば症状が現れなくなるのか、そればかりをずっと考えていたと思います。
治るかどうかわからない病を治さなくてはいけないという考えに塞がれ、さらに苦しくなるという悪循環。「働かなくちゃ」という意思はあるのに言うことを聞かない自分の身体がもどかしくて仕方がありませんでした。
Q.みちに通い始めてから、どのように変わりましたか?
A.この状態をどうにかしたい、とみちで相談した私にかけられたのは「今まで苦しんだ分、幸せになってね」という言葉でした。病気の自分には無縁だと心の底に押し込んでいた「当たり前の生活を望む気持ち」を、優しく掘り起こしてくれたのです。「悪い自分と良い自分、両方大事な存在だよ。休むのも頑張るために必要な時間なんだよ」。病気だけど、働いていないけど、自分も幸せになろうとして良いのだと、心が軽くなったことを覚えています。
一緒に向き合ってもらううちに元気になっていく自分がいました。20年の闘病生活の闇から、スッと抜け出せたような感覚になったのです。それまでは強迫観念のように「働かなくちゃ」と思っていたのに、自然に「働いてみたい」という気持ちが湧き出てきました。
Q.ピアスタッフとしてIさんの目標を教えて下さい。
A.「自分と同じような悩みを持つ人の力になれるように、しんのスタッフとして働きたい。採用されるかわからないけれどとにかく頑張ってみよう」と、久しぶりの大きな決断でした。
今の私の仕事は、安心して業務に取り組んでもらえる環境を整えることです。目標に沿ってメンバーさんに担当していただく業務を振り分けたり、カフェの運営についてミーティングをしたりしています。
日中作業がメインのかかぽでも、苦しいと感じたその瞬間に話を聞いてほしい。話したいけれどうまく言葉にできない。その辛さは経験者だからこそわかるものがあると思います。特に、自分の悩みを発信することが苦手な方に対しての接し方はこれから積極的に学び、試行錯誤していきたいと考えています。