社員インタビュー
永田 仁
永田 仁
サービス管理責任者(ピアスタッフ)
2016年入社
20代で精神疾患を発症。治療と並行して就労継続支援B型事業所での就労を開始。その後しんに入社し、自らの体験を生かしながらピアスタッフとして働く。社会参加に繋がるプログラムをメンバーと共に行っている。
◆社員インタビュー
Q.入社の経緯を教えて下さい。
A.これまで約20年間、治療に向き合ってきました。回復の兆しが見えたかと思えばまた逆戻りしたり、様々な不安から全て投げ出してしまったこともあります。
うまく行ったり行かなかったりを繰り返しながらも、作業所で10年間働き続けることで自信がつき、新たなステップへ進むことを決めました。自分の働く姿が、今悩んでいる方のヒントになれたら。その思いで、今、ピアスタッフとして働いています。
守られる側から守る側に立場が変わることにもちろん不安はありました。時間管理が苦手な僕は周囲に迷惑をかけてしまうことも多く、そのたびに「自分はスタッフなのに」と落ち込んでいましたね。
Q.スタッフとメンバーさんの関係性はいかがでしょうか。
A.僕たちはメンバーの皆さんを”ほどほど”にフォローしています。また、メンバーさんもスタッフをフォローしてくれています。「次のプログラムは〇時からだよね」とメンバーさんに言われてハッとすることもありますが、その経験がメンバーさんの自信につながるならそれで良いんだと思うようになりました。人間誰でも苦手なことはあるし、弱いところがあってもみんなの支えでやっていけたらいいんだ、と。
”ほどほど”だからこそ、自然な助け合いが生まれているんです。完璧ではない自分を責めることをやめ、「弱い部分もある自分を受け入れてくれる場所がある」ということが僕の自信になりました。
Q.どんな支援を目指していますか?
A.僕がピアスタッフとして働くことを決意したように「そろそろ次のステップに進もう」というスイッチがオンになることではないでしょうか。そのために、問題を少しずつ解決し自信を積み重ねていく必要があります。
僕たちスタッフは、メンバーさんが打ち明けてくれた悩みに対し「これさえやればOK」と指図することはしません。どんなときに恐怖を感じるのか、原因はどこにあるのか。一緒に答えを探し、うまく行かなくても変わらず寄り添い、不安をひとつひとつほぐしていく。隣で話を聞いてくれる人がいるという安心感が、行動を起こすエネルギーになります。
「通所できた」「仲間ができた」という自信が、さらに次のステップへ踏み出す勇気になると思います。